UDトラックス株式会社(本社:埼玉県上尾市、代表取締役社長:酒巻孝光、以下UDトラックス)は本日、欧州連合(EU)が定めるEU圏内統一排出ガス規制「ユーロ5」に準拠した大型トラック「Quester(クエスター)」と中型トラック「Croner(クローナー)」の新型モデルを海外の主要市場で発売します。今回投入するモデルは、車両の稼働率や燃費効率のさらなる向上、総保有コスト(TCO)の最適化、さらに環境負荷の低減を実現しています。
新興国では、工業化と経済成長に伴い深刻化する大気環境の悪化そして世界的に注目が高まる地球温暖化問題に対応するため、より厳しい排出ガス規制の導入を急いでいます。今回投入する「ユーロ5」モデルは各国で厳格化する各種政策を念頭に、各国での制度リスクの低減と社会的な要求が高まる環境課題への対応を両立します。
UDトラックスは「Better Life(ベターライフ)」という新たなパーパス(存在意義)のもと、「Better for Logistics(より良い物流)」「Better for the Planet(より良い地球環境)」「Better for People(より良い暮らし)」「Better for Business(より良いビジネス)」の実現に邁進しており、今回の新型モデルの投入は同パーパスの実現に向けた重要なマイルストーンとなります。「Better Life」は持続可能なバリューチェーンを構築することで、環境負荷の低減、顧客満足度の向上、収益性の向上、そして働きがいのある職場環境を実現することを目的としています。
UDトラックス海外販売シニアバイスプレジデントのジャック・ミッシェルは「新型コロナウイルス感染症後における経済・社会の復興を促進するために、より持続可能なアプローチが提唱されるなど、サステナビリティという視点がこれまでに以上に関心を集めています。よりモダンで効率的な物流は、変化の激しい時代において社会を動かすために不可欠です。環境への影響を最小限に抑えつつ、ビジネスの復元力を高めることができる新型モデルの投入は、こうした社会的要請に対応するものです」と述べています。
激動の時代に「ユーロ5」の採用で世界的な競争力を向上
世界が直面する最も大きな健康上の脅威は大気汚染です 。国際エネルギー機関(IEA)は「グローバル・エネルギー・レビュー 2021」 で、2021年の世界の二酸化炭素(CO2)排出量は前年比4.8%増加する見込みだと発表した。この増加率は過去10年間で最大の増加率となります。輸送部門からの排出量だけでも、2021年のCO2排出量は1.5%以上増加すると予想されています。
「ユーロ5」基準では、「ユーロ4」基準比で43%のNOx排出量の削減が求められており、よりクリーンなトラックの導入が求められています。
UDトラックスの「ユーロ5」モデルは、2004年にトラックメーカーとして世界で初めて導入した尿素選択還元型触媒システム(SCR)技術を搭載しています。環境保護と燃費性能を大幅に向上させたSCR技術は、NOx排出量を効果的に削減する技術として高い信頼を得ています。
テーマ | SCR技術の特性 |
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燃焼効率の改善とTCOの最適化 | • メンテナンスサイクルの長期化による運用コストの低減 • 燃焼の最適化を通じたパワーとトルクの改善 • 燃焼効率の改善による燃料費の低減(燃料費は営業費のおよそ60%で最大の経費)(注3) |
稼働率の改善 | • 稼働時間の最大化によるメンテナンスサイクルの長期化 • 安定したアドブルー(AdBlue)供給網*の拡大による稼働率の改善。アドブルーとは、SCR技術を搭載した車両で使用される有害な排出ガスを抑制する安全なディーゼル排気ガス用の高品位尿素水です *アドブルーはUDトラックスの正規販売店でお求めいただけます。また、アドブルーは、ガソリンスタンド、ワークショップ、オンラインでも購入できます(販売形態は、国によって違います) |
環境性能の改善 | • 燃料中の硫黄分の影響を受けにくい、よりクリーンで堅牢なエンジン設計により、エンジンの長寿命化を実現 |
「クエスター」と「クローナー」の新モデルは、SCR技術を採用した「ユーロ5」対応システムに加えて、リアルタイムの「燃費コーチ」機能を加えた新たなインストルメントパネルを採用しています。同機能により、燃費改善のための最適な運転方法をドライバー自身で確認することができます。
リアルタイム「燃費コーチ」機能を備えた新しいインパネ
時代に合わせて進化した「クエスター」
優れた燃費性能と耐久性を兼ね備えた大型トラック「クエスター」は今日の輸送課題や環境問題に対応するためにさらなる進化を遂げました。最新の「ユーロ5」対応と新型インストルメントパネルの導入で「クエスター」はさらに進化しています。
- スマート:革新的なUDテレマティクスの搭載により、リアルタイムの車両追跡とジオフェンシングを実現し、輸送効率を最大限に高めることができます。
- サステナブル: 電子制御式トランスミッションESCOTをはじめとする数々の機能により、燃費を改善。空荷重量の軽量化や駆動系の最適化により、旧モデルの「クエスター」と比較して最大10%の燃費向上を実現。
- 安全性:ESCOTを搭載した「クエスター」は、適切なギアを自動的に選択することで、マニュアル運転で必要とされる1日に平均1,000~1,500回ものシフトチェンジをする必要がありません。これにより、ストレスが軽減され、ドライバーはより安全運転に集中することができ、安全性が向上します。
時代の先端を走る「クローナー」
信頼性と汎用性の高い中型トラックである「クローナー」は、最新の「ユーロ5」対応と新型インストルメントパネルの導入で更なる進化を遂げ、ドライバーに最高の運転体験を提供します。
- 多様でカスタマイズ可能なラインナップ – さまざまなカスタマイズ需要に対応したラインナップ ー 「クローナー」は、特定用途に合わせてさまざまなカスタマイズが可能なほか、生産性向上のための最適化を提供します。
- 優れた燃費性能 – 空気力学に基づいたキャブ設計により、従来のモデルに比べて空気抵抗係数を5%低減しています。
- 運転性能 – アリソン社性オートマチックトランスミッションと優れたエルゴノミクスにより快適性を改善し、疲労軽減と生産性向上につなげています。
- 居住性、快適性、利便性 –「クローナー」のキャビンは、ドライバーの快適性を第一に設計されています。またドライバーや荷物、周囲の交通を守るために、数々のアクティブおよびパッシブな安全機能を備えています。
「UDトラックスは86年にわたり、お客様に選ばれるトラックブランドとして成長してきました。私たちは、"現場 "精神に基づき、「Better Life」を提供することを新たなパーパスとして追求し続けます。また、スマートで持続可能な物流ソリューションを通じ、お客様、ビジネスパートナー、従業員、そして社会に対し『究極の信頼』を付加価値として提供することをお約束します」(ジャック・ミシェル)
「ユーロ5」対応の新型「クエスター」と「クローナー」は2021年9月より、東南アジア、中東、アフリカ、ラテンアメリカの主要市場において順次発売開始します。
「ユーロ5」対応新モデルの詳細については、/home/trucks/euro-5(英語のみ)をご覧ください。
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当ニュースに関するお問い合わせ先
UDトラックス広報
Info.udtrucks.japan@udtrucks.co.jp
【UDトラックスについて】
UDトラックスは世界60カ国以上で先進的な輸送ソリューションを提供する日本の商用車メーカーです。1935年の創業以来、「時世が求めるトラックとサービスを提供する」というビジョンを掲げ、
革新的な技術の開発で業界をけん引してきました。より高い満足を求めるお客様のため、私たちは信頼性の高いソリューションにより、スマートロジスティクスの実現に向けて取り組んでいます。大型トラック「クオン(Quon)」「クエスター(Quester)」から中型トラック「コンドル(Condor)」「クローナー(Croner)」、小型トラック「カゼット(Kazet)」「クーザー(Kuzer)」までのフルラインアップ、そしてカスタマーサービスと販売金融により、世界各国の様々なお客様のニーズに対応しています。
UDトラックスはいすゞ自動車株式会社のグループ企業です。