多種多様なご要望にチームワークで応える~除雪車の開発、製造~

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トラックが製品化され、お客様の手に届くまでには、商品開発、生産、販売などさまざまなスタッフが関わっています。UDトラックスがお客様から評価される企業であり続けるために「その一歩先へ」挑戦する人たちについてお届けします。

 日本では現在、国内貨物の約9割をトラックが担っており、「社会の血流」である物流を途絶えさせないために、特定のニーズを満たす商品開発や工夫がなされています。北国の道路では除雪車が活躍していますが、除雪車の商品開発には一般車両では考えられないほどの困難や挑戦があります。お客様のニーズを的確に把握し、最適な商品・サービスをお届けするため、冬の過酷な環境下で働くクルマの開発、製造に携わる3名のエンジニアにお話を伺いました。
除雪車と一言でいっても、空港などで使われるサイドウィング付きの超大型のものから、高速道路には欠かせない薬剤散布車など、その種類は多岐に渡ります。雪をかく部分のプラウ、車両下に取り付ける雪を削るグレーダー、薬剤散布用装置などの開発、設置は架装メーカーの仕事となりますが、プラウなどの形状は用途ごとに非常に多くの種類があるため、車両本体もそれに合わせて改造が必要となります。

ベースとなる車体の開発
2017年の春に新型クオンが発売された後、新型クオンをベースとした除雪車の開発プロジェクトが立ち上がりました。プロジェクトを牽引したのは、テクノロジープロジェクトオフィスの松永浩史さんです。プラウを作る架装メーカー、薬剤散布装置のメーカーなどと意見を交換しながら、ベースとなる車両本体を仕立て上げました。

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「昔は機械的な作業が多かったのですが、新型クオンは電子制御化が進んでいて、ソフトウェア、パラメーターの調整も大変でした。また、車両開発チームで担当する部分と、改造チームで担当する部分との住み分けも難しく、何度も議論と調整を繰り返しました」(松永)


多種多様なお客様のご要望にお応えする改造設計部隊
除雪車の主な依頼主は空港、高速道路各社、地方自治体などで、使用場所、目的によってご要望も千差万別です。プラウの形状が多様であることは想像に難くないですが、特殊ライトの設置、グレーダー設置によるタンク位置の変更、薬剤による電制系の腐食を防止するためのカバー設置など、ご要望は細部にまで多岐に渡るため、その一つ一つに丁寧にお応えする必要があります。

 

改造管理担当の川村貴之さんのもとには、各拠点のカスタマーアドバイザーを経由してお客様からの改造検討依頼が年間300件ほど届きます。対応可能か否か精査すると同時に、見積もりと納期を提示します。
「個々のお客様の仕様をいかに具現化していくか、頭をかかえることもあります。ランプ一つを取ってもご希望の位置は違いますし、取り付けるプラウの形状によって、フロント部分の調整も必要です」(川村)

 

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前例のない新しい改造の依頼が入った際は、改造設計担当の黒澤靖さんと連携します。インライン(通常のパワーラインの中で)改造が可能であれば、捨てる部品もなくコストもかからず、通常生産のリードタイムでできるので効率的であり、オフライン(通常のライン後で)改造との見極めが重要となります。 改造管理担当は週に2回、車両設計、キャブ設計、電装設計の担当者とのミーティングを開き、改造サポートの進捗状況などについて情報を共有しています。 こうして両チームの協働によって算出された見積もりを提示し、お客様の納得を得られた場合、やっと正式受注となり設計に進むことになります。

シーズンものゆえに納期は非常に重要
除雪車の製造で重要なことは、お客様個々の細かい要望に応えつつ、納期を守る事。季節と密接に関係しているため、納期に間に合わせることがカギとなります。お客様の希望納期は9月頃から年内で、架装の期間を鑑みると、シャシを造るピークは3月~6月。雪解けシーズンの春先から除雪車の製造は始まるのです。
「雪が積もる前には必ずお届けしないといけないため、納期は常に気に掛けています。お客様の希望通りの納期でできます、と回答できる時は喜びを感じます」(川村)

Q.仕事の魅力、難しさについて教えてください
「除雪車がないと、日本の冬の物流は止まります。私たちが開発した除雪車が吹雪の中でたくましく働いている姿を目にすると、みなさんの生活の基盤となる物流に貢献していると感じられ、誇らしく思います」(松永)

 

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「大変なのは、いつ正式受注するか予測できず、ある日突然依頼が入ってくることです。除雪車の納期は伸ばせませんし、同じ時期に多くの発注が重なります。短い期間でいかに効率的にできるか、改造工程の見直しやメンバーのアサインを熟考する必要があります」(黒澤)

「年に数回、営業から納車式の写真と一緒にご要望通りに納車できとても喜んでもらいました、という報告がくる事があります。これは非常に嬉しく、頑張って良かったと感じる瞬間です」(黒澤)

Q.次世代に伝えていきたいことはありますか?
「トラックは物流を支えています。社会に貢献しているという責任と誇りを持って働いてほしいです」(黒澤)
「UDトラックスはグローバルな会社で外国籍の人も多く、ダイバーシティ&インクルージョンの活動にも全社をあげて積極的に取り組んでいます。次世代の方もこの社風を受け継いで、よりオープンで働きがいのある職場を築いていってほしいです」(松永)

UDトラックスは、大型総輪駆動除雪車のメーカーとして、これからもお客様の細かなご要望に一つ一つ耳を傾け、チームワークで冬の物流を支え続けます。

 


当リリースに関するお問い合わせ先
UDトラックス広報
Info.udtrucks.japan@udtrucks.co.jp


【UDトラックスについて】
UDトラックスは世界60カ国以上で先進的な輸送ソリューションを提供する日本の商用車メーカーです。1935年の創業以来、「時世が求めるトラックとサービスを提供する」というビジョンを掲げ、革新的な技術の開発で業界をけん引してきました。より高い満足を求めるお客様のため、私たちは信頼性の高いソリューションにより、スマートロジスティクスの実現に向けて取り組んでいます。大型トラック「クオン(Quon)」「クエスター(Quester)」から中型トラック「コンドル(Condor)」「クローナー(Croner)」、小型トラック「カゼット(Kazet)」「クーザー(Kuzer)」までのフルラインアップ、そしてカスタマーサービスと販売金融により、世界各国の様々なお客様のニーズに対応しています。

UDトラックスは全世界に10万人の従業員を有するボルボ・グループの一員です。ボルボ・グループの2018年における売上高は3900億SEK(スウェーデン・クローナ)でした。